プロが教える業界研究⑦続き | 面白いほど就職活動がわかるBlog -an easy guide to job hunting-

プロが教える業界研究⑦続き

コメント欄での反応の良さを見ていて、「ああ、ちょっとわかりやすいテクニックを書いてしまったな」と感じていたところ、やはりそういう指摘を受けてしまいました。

あの、面接で「何でウチか?」と聞かれて、働く環境を軸に話すってのは、当たり前と言えば、当たり前のことです。何度も何度も言っているように、企業、事業、市場、制度って言った大きな話は、実は直接的には自分の仕事の中にはそこまで影響しなかったりするわけで(もちろん、長い目で見ればすごいインパクトはありますよ)、大事なのは仕事の中身や働く環境みたいな方なのです。

当たり前のことをできない人が多いから、バンバン内定する人と一つも決まらない人がいるわけです。

その当たり前のことを読者の皆さんにはしっかりできてもらうようになるため、働く環境について今日は書いて行きます。

働く環境ってのはすごく漠然としていますが、経営学の教科書にはちゃんと見る視点があるんですね。

ボクの経験則的な見方よりも、経営学の世界で一定の評価のあるポイントを使う方がはるかに効果的だったりもしますので、今回はそっちを使いましょう。

共有価値、スキル、人、配置・異動、スタイル

これらがそのポイントです。元ネタは古いMCKのフレームワーク。



共有価値、これは事業ビジョンの浸透もそうですが、さらに働く人達が持っている組織のDNAみたいな感じだと思ってください。不思議と同じ業界でもみんなが信じていることがまったく違ったりします。真剣に「稼いぐ奴が一番偉い」と信じている人がたくさんいる会社もありますし、「この国を元気んしたいんだ!」と多くの人が思っている会社もあったりします。もちろん部署による違いもありますが、それを超えて、その企業を大きな枠で見た場合の特有の価値観を感じ取ることです。

人ってのは、要するにどんな人が多いかってことですね。上がそれぞれの人の想いを抽象的にまとめあげた共有価値だとしたら、こちらはもう少し個人のキャラクターとかバックグラウンドな感じかな。それこそ「起業したい!」って人が多いとか、「理系の院の人が多い」「帰国子女が多い」ってのも人のカテゴリーですね。

スキルってのは、まあ、どんな能力を持っている人が多いのかってことです。これは部署によっても違うのですが、何となく抑えておくと良いでしょう。


配置・異動は、字のごとく。たとえば最初は全員、工場スタートだとか、プロジェクトごとにアサインされるだとか、どうやって人が動かされるのかってことです。異動って、けっこうインパクトあるんですよ。

最後がスタイル。どんなスタイルで仕事しているのかってことです。朝から晩まで机にかじりつくのか、土日も無く外回りの日々なのか、スーツは派手なのか、それこそジーンズもOKなのか、みたいないわゆるスタイル。


これら5つを見た上で、単に整理して終わらせずに、きちっと「だから、何なのか?」ってことをやるのが、メチャクチャ重要です。

例えば架空の企業で下みたいなのがあったとしました。

共有価値;お客様は神様だ
人;体育会系出身で行動派が多い
スキル;バリバリの営業トーク
配置・異動;原則、最初は地方営業所配属。営業成績が良いと本店へ異動。
スタイル;朝早くから夜遅くまでカバン一つでひたすら飛び込み営業。

で、何なのか?

目的によって(この会社をポジティブに見るか、ネガティブに見るかなど)、ある程度の解釈の幅はありますが、あまり変なのはダメです。


客のために営業マンとして日夜かけまわる環境で、これは自分に合っている(OR合っていない)

ってのが妥当でしょうか。普通すぎますが、まあ、いかにもって例ですからね。


そんなわけでしっかりと環境を感じ取って、ポイントで整理してみて、そして結果としてそれはどんな環境で、自分にとってどんな意味を持つのかを考えてみましょう。

まずは大学とか自分のサークルで練習してみてもおもしろいかもね。


次回は、働く環境について、僕の経験則からの考え方を書くつもりです。

じゃ!

3連休、うれしいなぁ。