プロが教える業界研究⑦続きの続き | 面白いほど就職活動がわかるBlog -an easy guide to job hunting-

プロが教える業界研究⑦続きの続き

さぁ、今日でとりあえず業界研究の方法は終わり。

明日からは、業界研究をどうやって活用するのかって話ですので、しっかりと今日までの流れ(業界研究の目的、仮説思考、情報特性の理解、業界・仕事を見るポイント)を理解してくださいね。

最後は、思いっ切り自分の経験則から私見を展開してみたいと思います。これまでは私見じゃないのか?!って突っ込みが入りそうですが、私見と言うのもおこがましいぐらい、事業の現場では当たり前すぎる話なんですね。いかに就職活動関係者が、世の中、社会の仕事のことを知らないかがよくわかります。


でも、今日は思いっきりボクの私見なんで、当たり前かどうかは保証しません。


働く環境を感じろって話をしてきましたが、ボクが想うに、一番、大事なのは、そこにあこがれられる人がいるか、これに尽きる気がします。


この先輩の下で働いてみたい!


数年後、自分もこの人のような人間になりたい!



こういう気持ちが湧き上がるかどうか、それがボクの仕事選びの基準でした。

別に会社選びじゃなくて、入社後の仕事の中での案件選びでも、「ああ、このお客さんと働けたら、すごくやりがいがあるだろうな」って時も同じです。

そして、こういうあこがれるような人がいる環境にいない場合は、プロとして手抜きこそしませんが、まあ最低限のことだけやって、後は遊んで人間の幅を広げるか、勉強して力をつけるかをやっていました。


どうしてあこがれる人で働く環境を見ると良いかと言うと、自分が働く中で求めることが容認される環境である可能性があるからです。


例えば、会社に入った後もしっかり勉強して公認会計士の資格を取りたいと思っているとします。ただ、仕事が忙しくて勉強なんてできるのか、そもそも会社がそういうことに賛同してくれているのか、取った資格を評価してくれるのか、気になることです。

これについて調べるのは、けっこう大変です。

でも、もし出会ったOBで、仕事もバリバリやりながら、何か難関資格を取って、その上でさらに活躍している。普通なら、あこがれますよね。

同時にここで、「ああ、この会社は、もちろん自分次第だろうけど、仕事をしながら資格の勉強をして、それを活用することは、決して不可能では無いんだな。少なくとも、この先輩みたいな人が活躍できる土壌があるし」ってことが見えてきます。


あこがれる人の姿を具体的に見ていくと、自分が望む働く環境も見えてくるし、それがその会社にあるかどうかもちょっとだけわかるんです。


究極的には、ボクは、仕事を考える時は、「尊敬する○○さんがいるから、まあ、何とかなるだろう。あこがれる○○さんの下でやるんだから、厳しいし大変だろうけど、自分のスタイルも貫けるだろう」って覚悟で決めています。



ただ、一つ注意したいのは、社会人って自分を演出するのが上手だったり、裏表がある人ってけっこういますから、一方的にあこがれていて後で幻滅ってことには気をつけてください。

ボクも学生時代、すごく尊敬していた人が、いざ社会に出てみると、とんでもなく嫌な人であることが判明して、とてもショックを受けたことがあります。そりゃ、学生と話している時なんて利害関係が無いから、親切ですごくカッコ良い姿を見せてくれていましたが(ちなみに異業種交流会ってのも利害関係が無いから非常にライトな関係で楽でなんですけど、同時に表面的な関係だから得るものってほとんど皆無なんですね。それをわかってない社会人が多いですが)、いざ、お互いに利害が絡む立場になった途端、とんでもない人に豹変して、まあ、ボクもガキだったんでしょうが、けっこう落ち込みました。良い勉強と言えば、良い勉強でしたが。


気をつけてくださいって書いたけど、何を気をつければ良いんだろうな。過度に心底、ほれ込むことは、簡単にはしない方が良いぐらいしか言えないな。人を見る目って痛い目に会いながら、身に着けていくものである気もするし(ボクだって、今でも騙されかけたりしますよ)。


自分があこがれる人について、話を戻しましょう。

これは自己分析とも関係することですが、ゼミ、サークル、バイトなんかで、自分があこがれた先輩、仲間ってどんな人だったでしょうか?

そしてOB・OG訪問をする中で、皆さんが、あこがれる人って、どんな人でしょうか?

ここで意識して欲しいのは、単に「カッコ良い!」、「バリバリ仕事をしててすごい!」、みたいな言葉で終わらせるんじゃなくて、その人の人間性のどの部分にあこがれを抱いているのか、その人みたいになりたいって具体的にどうなりたいことなのか、ここをしっかり感じ取ることが重要です。



これが出来れば、自己分析とか志望動機なんて、実はそんなに難しく無いんじゃないかなぁ。


皆さん、頭で机の上で考えるから、答えなんて見つからないんです。

仕事ってのは、考えることもたくさんしますが、同時に行動もするし、たくさん色々なことを感じ取れなきゃいけない。

ならば、頭の中だけでこの先の働く姿を考えるんじゃなくて、過去の活動の中で自分が感じたことにヒントがあるわけです。

さぁ、過去の活動の中で、皆さんがあこがれた人ってのは、どんな人だったでしょうか?

そして、皆さんが将来、働く姿としてあこがれるのは、どういう人でしょうか?


過去の行動、そして今の日々の行動、その中から感じ取って、最後にちょっと整理してやるために頭を使ってみてください。