プロが教える業界研究 ⑨ | 面白いほど就職活動がわかるBlog -an easy guide to job hunting-

プロが教える業界研究 ⑨

⑨自己PRに展開する
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ついに最終テーマに辿り着きました!!

就職活動ってのははっきり言えば、働いても良いって思える企業に、ちゃんとした自己PRをして、内定をもらうってことができれば良いわけです。だから内定がもらえるような自己PRができれば、まあだいたいOKなんです。

そのためには、良い自己PRを作れること、その自己PRをちゃんと面接の場などで伝えられること、が必要になってきます。

そして、良い自己PRを作るためには、自分のこと、企業、仕事のことなんかを考えなきゃいけない。その中で、企業、仕事のことについてこれまでずっと書いてきました。

今日は、そこから自己PRに完成させるには、どうするべきかを説明して行きましょう。

とは言え、前にも書いた通り、ここが就職活動で一番、難しい。はっきり言ってセンスがいる。このセンスってのは、生まれつきの性格、能力もあるだろうし、後はやっぱりこういうセンスの養われる環境にいたかどうかもある。こういう人は、こんなBlogに書いてあることなんて、当たり前かくだらないかのどっちかだと思う。「え、そんなことしなくても内定なんて貰えるじゃん」、おっしゃる通りです。

ただ、社会人になってから、多くの学生と会う中で、この当たり前がわからない、できない、やろうとしないって人が、本当に多かったんです。一つは、学生さんの意識の問題もある。何か楽なハウツーが転がっているんじゃないか、内定必勝法があるんじゃないかって、そればかり探している。一方で、それを金儲けにする情けない社会人もたくさんいる。内定必勝法があるかのように見せかけて高額の金を集めようとする、本当にくだらない連中。


じゃあ、センスが無い人はどうすれば良いのかって言ったら、そこそこちゃんとしたやり方で、数をこなすしかない!


当たり前のことを愚直にやるんですよ。知り合いの知り合いに遊びながら人気企業10社から内定を取った人がいるらしい、その人のやり方を真似れば自分もそうなれるんじゃないか、そんな誘惑に負けないこと。その人は、センスがある人なんです(もちろん、アナタもそうかもしれませんが、だったらたぶんこんなBlog読まないと思います)。


数をこなすってのを言い方を変えれば、仮設検証サイクルを回すってことです。具体的に書けば、次のようなことをちゃんとやり通せるかってことです。


オレの自己PRはこれで良いんじゃないかな?
⇒もう一回、自己PRに沿って業界研究をして合うかどうかチェックだ
⇒うーん、少し修正がいるな
⇒よし、今度こそ。これでどうだ?
⇒OB・OG訪問で自己PRを聞いてもらうことにしよう
⇒うわ、ボロクソに言われてしまった!
⇒もう一回、気合で自己PRを練り直したぞ!
⇒でも、それをベースに自己分析をやってみたけど、どうも弱いなぁ
⇒ちょっと、もう一回、OB訪問して次は率直にわからないことを聞いてみよう
⇒なるほど!!やはり働いている人の声は説得力がある!
⇒OBの言っていたことを盛り込んで、作り直してみた
⇒これをもう一回、OB訪問して叩いてもらおう
⇒おっ、前とは違って、今回はけっこう感心してくれた
⇒アドバイスを元にして微修正しておこう
⇒最後に提出する前に、今まで会ったOBにメールで最後の意見をもらうか
⇒あ、何人かレスをくれてる。あ、そっか、ここはちょっとわかりにくいみたいだな
⇒よし、少し直して、これでエントリーだ!!

・・・・・・・・・

そして、この後も面接を受けながら、他の企業に向けて、ドンドン、改良して行くんですよ。


どうせ、

オレの自己PRはこれで良いんじゃないかな?
⇒ちょっと恥ずかしいけど、友達に見てもらおう
⇒おっ!何か、オマエらしくて熱くて良いねって褒められた。行けるかも!
⇒一応、サークルのOB・OGで同じ業界の人がいるからメールで見てもらってみようかな
⇒メールしたけど、何かレスを待って、また書き直すのも面倒な気がしてきた
⇒友達も褒めてくれたし、他にも企業なんてたくさんあるし、これでエントリーしちゃえ


って人がほとんどじゃないでしょうか。まだ友達、OB・OGに見てもらってれば良い方で、自分で適当に書いて、そのまま出して、ハイ、終わりって感じじゃないかな。で、だいたい書類落ち、1次落ちして、訳がわからなくなって、ハウツー本とか怪しい就職塾とかに入ってしまうわけですね。でも、基本姿勢として、当たり前のことをちゃんとがんばってやるって意識が無いから、まったく結果は良くなりません。しまいには、そんな企業に合わせてまでやる必要無いとか、就職が全てだとは思わないだとか、語学留学をしてもうちょっと考えてみることにしたとか、要するに現実逃避を開始するわけです。



良いですか、しっかり就職活動に取り組んで、自分が卒業後に能力を発揮して活躍できる環境を得るためには、まずは働いてみたいと思う企業の内定をいくつか取ること。

そのためには、センスがある人を除けば、ちゃんとしたやり方で仮説検証サイクルを回して、数をこなすことを、愚直にやること。


ちょっと説教臭くなってしまいましたが、そういう覚悟が就職活動の時から無い人ってのは社会に出ても通用しないですから。


そう、実は、逆説的に言えば、企業が求める人材⇒仕事ができる人⇒就職活動もちゃんとできる人、なんですね(就職活動だけはちゃんとできるけど、社会では通用しない人ってのもいますが)。


((続く))