プロが教える業界研究 ⑨続き | 面白いほど就職活動がわかるBlog -an easy guide to job hunting-

プロが教える業界研究 ⑨続き

前回は、自己PRってのは、何度も何度も叩いてブラッシュアップするんだってことを書きました。

どちらかと言えば、自己PR一般の話で、今のテーマである業界研究とはあまり関係なかったですね。


今日も、業界研究の話ってよりは、自己PRメインの話になるかもしれませんが、読んでやってください。


自己分析で少しは自分のことを知って、ワクワクする企業を見つけて業界研究もちゃんとやった。そして、業界研究の結果を軸にした自己分析もやった。


これらを統合して、自分をアピールする自己PRを作っていきます。具体的には、エントリーシートと面接で語ることになるわけですが、その前段階として自己PRのコアコンセプトみたいなをのしっかりと用意しておくことが重要。


これを作るのが、すごくすごくセンスがいるんですよ。同じことでも、話をおもしろくできて、笑いをドカンドカン取る奴と、何かつまらなくていっつも滑る奴っているじゃない?あの差みたいなもんです。センス無い奴は、数をこなせってのが昨日の話でした。



自己PRのコアコンセプト、これをどうやって作って行くかってことなんですが、意識としては自分が主人公でオリジナルの壮大なストーリーを作り上げると思ってください。もう、映画監督にでもなった気持ちでやることですよ。


注意して欲しいのは、観客は面接官です。隣りのタルそうな顔してる友達じゃない。ある程度、大人がうなずく話である必要があります。自分じゃすごいと思ってても、実は大したこと無いなんてこともたくさんある。


もちろん、ここで「〇〇大会優勝の時の主将やってました」みたいなすごい経験とかあれば良いんですけど、普通は無いでしょ?良いんですよ、皆さんの普通にがんばった経験で(これが無い人は、昨年、書いたように、ウソをつくか、コネでも無い限りは、無理です)。


幸いなことに、世の中でヒットする感動の映画だって、実はけっこう地味なストーリーのものはたくさんあったりする。全てが全て、金をかけたCGで派手にやる作品ばかりじゃないし、実はストーリーだけだとシンプルだったりする。



例えば、感動したかどうか知りませんが、『ハウルの動く城』だって、「イケメンだけど病んでる奴と、本当はかわいいのに老けてる女性が、変わった家で共同生活してたら、どっちも元気で幸せになった」という見方をすれば、派手な話じゃないですよね。それこそ、「大事な彼氏のためにスリムビューティクリニックみたいなところに通ってダイエットして、ステキなカップルになりました」って話(よく山手線の中のTVで流れてる)と、コンセプトだけなら大差無いかもしれない。


でも、ハウルはすごい(と言われている)!

なぜ、すごいかって言えば、やはり宮崎ワールド独特の世界観がありますよね。町の風景、一人一人のキャラクターなどなど、細かいディテール全てに宮崎監督の天才的なセンスがあって、その総和としてハウルって作品ができている。


何を言いたいかって言うと、皆さんも、どうせやっていることなんて、テニサー、バイト、飲み会、ゼミとか大差無いんだろうけど、細かいディテールにこそ個性はあるはずで、そこをしっかりと出せば良いわけです。そこから、あなたという人間が見えてくるんです。



例えばよくある「私は、やらずに後悔するなら、やって失敗したいと思う人間です。」みたいな自己PRをされてもダメなんです。そんなもん、スリムビューティーに来る女性だって、たぶん好きなものを我慢して後悔したくないと思って、馬鹿食いして失敗してるんです。これだけじゃ、あなたという人は見えてこないのです。


無理にすごいことなんて言わなくて良いから、自分ががんばった経験(そして、これは前に書いた通り、たいていの場合は主体的に困難に挑戦した経験です)を、しっかりディテールまで描きながら、将来やりたいこと、働来たい会社のことと結びつけて、そこから自分なりの壮大なストーリーにして行くことが大事なのです。


((うーん、どう続けよう))